1.19日本航空乗員組合声明


2011年 1 月 19 日

 日本航空経営は、2010 年 12 月 31日、運航乗務員 81 名と客室乗務員84 名の合計 165名を整理解雇した。

 整理解雇回避に向けて、乗員組合はあらゆる提案をし、真摯に協議を行ってきた。しかし、経営の説明は、一貫性や具体性を欠き、到底理解できるものではなかった。

 裁判闘争は労使双方にとって望ましいことではなく、経営判断で自主解決をするよう訴え続けたが、2011 年1 月 14日の団体交渉でも解雇を撤回する意志がないことが示された。もはや労使交渉のみでこの問題を早期に解決することは非常に厳しい状況であった

 2011 年 1 月 19 日、被解雇者の内、運航乗務員 74 名と客室乗務員 72 名の合計 146 名は、不当な整理解雇撤回と原職復帰を求め、日本航空経営を提訴した。

 日本航空乗員組合は、最高裁の法理である「整理解雇の 4 要件」を全く満たしていない今回の不当整理解雇を撤回させるべく、原告団と共に裁判闘争を開始することを表明する。

《裁判の位置づけ》

 経営は、公的資金が投入され更生会社である状況下では、事業規模に合わせた生産体制にしなければならないという主張で整理解雇を行った。しかし、更生会社であっても「整理解雇の 4要件」は厳格に運用されなければならないことを法廷の場で明らかにする必要がある。

 2010 年 11 月までの営業利益が年度末の計画値を既に約 800 億円も上回る 1460 億円に達している中、165名を整理解雇しなければ JALの再生が成し遂げられないという高度な必要性は全くない。

財務的側面が精査されず、会社の主張がまかり通るのであれば、今後も事業計画の急激な変更に伴って整理解雇を行うことができることになるため、原告団のみならず自分たちの問題として裁判に取り組む必要がある。

また、経営が病欠等の日数を整理解雇の人選基準としたために、航空の安全の一端を担ってきた身体検査基準不適合の自己申告制度が正常に機能せず、安全性の低下につながる危惧があるため、人選基準が不合理であることを明らかにする必要がある。

 以上のようにこの裁判は、原告団の原職復帰と共に、JALに残っている社員の雇用を含めた労働条件と航空の安全にとっても大きな意味を持つ。

更には、整理解雇の制限が緩和される可能性を秘めており、全国の労働者にとって雇用不安が助長されるという社会問題でもある。

 航空界のみならず、全国の労働団体、市民団体のみならず、多くの法律家からも支援の声が寄せられ、その組織人数は 350万人を超えている。更に IFALPAからの支援や、ILO(国際労働機関)からの調査など国際的にも注目を集めている。

 多くの方々の声を背景にして、日本航空乗員組合は、不当な整理解雇問題の早期解決と日本航空経営姿勢の是正を目指して取り組むことを併せて表明する

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