JAL解雇撤回国民支援共闘結成


JALの不当解雇撤回をめざして

強力な国民支援共闘会議が設立

全国からぞくぞく支援の輪 

 JALの不当解雇撤回をめざす国民支援共闘会議の設立総会が12月27日、都内の日本教育会館で開催されました。当日は会場に入りきれない220名の参加があり熱気にあふれていました。総会では、「安全運航第一の日本航空をめざし、整理解雇の撤回の実現に、全力で取り組む」との結成宣言を採択しました。総会後に国交省を訪問し、JALの整理解雇撤回を求める要請と個人署名25000筆を提出しました。

 会場に入りきれない参加者のなかではじまった結成総会、最初に挨拶した全労連・大黒議長は「日本航空は12月31日にパイロット94名、客室乗務員108名、あわせて202名の不当解雇を通告してきました。12月20日に「日本航空の不当解雇を撤回させる国民支援共闘会議」の呼びかけ人が集り全国のみなさんに呼びかけていくことを確認し、今日、結成総会を迎えました。私たちは『整理解雇の4要件』を日本航空も財界も、政府も蹂躙するという不当な攻撃であると思っており、全労働者でこれを跳ね返していかなければならない。日本航空の破綻の背景には、アメリカや日本政府により押し付けられた航空行政の問題があり、政府の責任で解決しなければならない。 解雇撤回を求める運動は国際的にも広がり国際運輸労連(ITF・440万人)やアメリカ航空宇宙機械工産業労働組合(IAM・60万人)から連帯のメッセージが届いており、ILO(国連労働機関)からも問題視されています。私たちは国際的世論とあわせて国内での労働者・国民の世論を大きく広げていく決起集会にしたい」と挨拶しました。

全労協・金澤議長は「退職強要あるいは整理解雇の不当な攻撃に対して、すでに取り組みが開始されています。全労協は18日に全国常任幹事会を開催し支援共闘会議に参加し、共に闘うことを決定しました。言うまでもなく、日航の経営破綻や、その責任は働く者にあるわけでありません。不都合な者、あるいは不都合な組合は切り捨ててしまう、このことは絶対に認めるわけにいきません。みなさんと共にこの闘いの勝利の日まで闘う」。 東京地評・伊藤議長は「日航の整理解雇は、前後左右上から見ても下から見ても不当労働行為です。会社の経営が悪化するとか破綻するのは社員の責任ではありません。これは経営者の責任です。それを社員に押し付けて生き残ろうとすること自体が不当労働行為で横暴だと思います。

 支援機構が労働組合を恫喝しましたが、これは憲法違反で許されません。管財人は会社再建の神様とよく言いますが、社員の雇用を守って会社を再建することが神様で、社員をどんどん削って再建する者は神様ではない。早期に勝利させるために頑張っていく」。

全国港湾・糸谷委員長は「全国港湾は、港で働く全国組織。私どもは、陸海空港湾という20団体の組織を通じて航空の皆さんとお付合いをさせていただきました。CCUの皆さん、あるいは航空連の皆さんともITFの仲間として8月に4年に一度の国際大会に出席いたしました。港湾労働も一連の規制改革、規制緩和で港湾事業法が改悪され、いま見直しを求め取り組んでいます。ITFの仲間は必ず助けてくれます。皆さんと共にこのような無法、不当行為を許さない決意で、全国の港の仲間と頑張ります」と決意を述べました。

日本マスコミ文化情報労組(MIC)・東海林議長は「MICは新聞、民放、出版、映画、音楽、情報産業の労働者の団体です。JAL問題への支援共闘会議への呼びかけを受けて全員一致で呼びかけ人になることを承諾しました。今回の問題は首切り自由を認めるかどうか、その一里塚だと捉えています。だからこれを許してしまえば首切り自由を許すことになると言うことで、私どもはJALの皆さんと一緒になって闘いたいと思います。 長年働いてきた労働者を年齢で切るとか、利益をあげているのに整理解雇するとか、働く者の尊厳を奪うようなことがあれば断固として許さず、我々全体で尊厳を取り返しにいく闘いにしたい。

 日航各労組の皆さん、厳しい闘いを、辛い闘いを本当にごくろうさま。でも、今日、会議は発足しますので我々がいます。頑張りましょう」と挨拶しました。

自由法曹団・菊池団長は「私は40年働く人と一緒に弁護士として頑張ってきました。2万1千人の中で7千人の労働者がわずか半月で首を切られた石川島播磨重工(IHI)の争議とか1040名以上の人が解雇された国鉄の皆さんと一緒にやってきました。そういう中で全国で広がった人たちの闘いが整理解雇の四要件、これを最高裁裁判所に認めさせました。今度の攻撃で覆そうとするもの、これは絶対に許さないという思いで今日参りました。日本航空で働く機長さん、操縦士さん、客室乗務員、地上の方々、さらに仕事を一緒にするその人たちの願いを何としても実現する、そのために今日その出発にしたい」。

婦団連・伍 副会長は「日本婦人団体連絡会は、労働者の婦人組織とか、業者の女性とか、農業女性、女性の医師の方々とか20団体が加盟している組織です。女性労働者が長い間勝ち取ってきた権利を根こそぎ奪うこの不当解雇に女性たちも怒っています。その女性たちの怒りをもっと広くアピールする準備をしています。女性労働者の働く権利を何としても守りたい、そのために一日も早く解雇撤回が出来ることを私たちも心から願っています」。

農民連・上山会長代理は「私たち農民連は、日本航空のみなさがこんな無謀を許さないという決意で国民のために立ち上がった事に深く敬意を称します。私たち農民は、TPP経済環太平洋連携協定が来年の6月には押し付けられ、関税は原則撤廃、このまま行けば、米は9割作れなくなるでしょう。さらには食料自給率は現在40%、これが何と13%に減り、関連労働者の雇用が350万人失われる、このような大変な攻撃にさらされております。私たちは、日本の農業、国民の食料と健康を守る決意で皆さんと一緒に闘って行きたいと考えています。必要なら全国からむしろ旗を掲げてはせ参じます」。

新婦人の会・高田会長は「私たち女性団体として、誰もが人間らしく働き子育てしたい、その思いで一杯です。10日ほど前、CCUの内田委員長が申し入れにこられました。ご一緒に闘ってほしい、202名の方々、お一人おひとりの顔を思い浮かべて、彼女は申し入れの場で泣き崩れました。私も胸がつまって何としても皆さんとご一緒に整理解雇を許さない闘いに総力を挙げたいと一週間前、全国に連絡をいたしました。今日、780通の署名がこの暮れに一週間ばかりの中で届けられました。私も街頭に立ち全国の声を聞きました。『私は先輩がいなくなったら不安で勤務が大変だ』と若い皆さんは、ベテランの方々と乗務することを待っていらっしゃいます。安全に必要な人を解雇することは、国民の命に関わった大事な問題です」。

東京南部法律事務所・船尾弁護士は「破綻したJAL再生に公的資金を導入した企業の労働者は要求すら躊躇し大変辛い思いをしながらこの間様々な運動をしてきました。公的資金の導入、金融機関の債権放棄など更生計画の中で人員削減が提起され更生計画が認可された。だから労働者の整理解雇は裁判所で確立された整理解雇の四要件は緩和されていい、という論理や世論が根強く存在します。再建のために整理解雇は我慢するのが当然という番組も報道されました。しかし私たちは、破綻の原因を今一度正確に捉えておく必要があります。その原因の第一は、アメリカの圧力の下でゆがめられた航空行政、日米構造協議での空港建設の乱造と拡張、その財源としての高い着陸料、航空機燃油税などでJALの経営を圧迫してきました。原因の第二は、JALの放漫経営です。日米貿易不均衡を理由とした大型機の大量購入とドル立ての為替予約、あるいはホテルの巨額のリゾート事業の失敗、放漫経営の例は枚挙にいとまがありません。沈まぬ太陽の映画をご覧になったでしょうか。JALの経営破綻は、歴代政権の下での政治路線の乱造と、歴代のJAL経営の放漫経営によって今日の事態をまねいたのです。JAL労働者にいささかの責任はありません。JALの再生に当たっては、政府がその責任の上からも、国民の足を守るためにも公的資金を投入して再生の責任を負うのは当然です。しかも今日、経営破綻後JALの労働者はさまざまな再建に協力してきました。労働条件の切り下げにも耐え忍んできました。それなのに今日の解雇であります。私たちは、この整理解雇の四要件を今日のこの状況の下でなおさら厳格に適用されるべきだと主張していきます。今この日航問題で、1500人を越える1700人の希望退職の応募がありました。そして、前年比で、1851億の増益を達成しています。こういう状況の下で整理解雇は合法と、司法の場で許されるようなことは、私たちは決して許してはなりません」決意新たに 当事者らが登壇した決意表明では、副操縦士の谷口さんが「これまで35年1万1千時間フライトしてきました。収入を失い、お尻に火がついた状態。まさに桶狭間の闘いです」と力強く挨拶しました。客室乗務員の井原さんは「6月に大阪から異動させられ、さらに解雇です。『甘く見てたら、こっちもやるで』。安全優先の日航に再生させるために闘いぬく決意です」と強調しました。

 その後、@「日航の整理解雇撤回を求める要請署名」の取り組み、A「日本航空の不当解雇撤回をめざす国民支援共闘会議」への参加呼びかけ、B各団体での整理解雇撤回の宣伝の取り組みなどの行動が提起され、総会は、「安全第一の日本航空の再建をめざし、日本航空グループにおける整理解雇の撤回の実現に向け、全力で取り組む」とする『日本航空の不当解雇撤回をめざす国民支援共闘会議結成宣言』を採択しました。


機関紙:フェニックス
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