政府と日航はILO勧告を真摯に受け止め解雇問題の早期全面解決を(声明)


 ILO(国際労働機関)理事会は、2012年6月15日、日本政府に対する勧告を採択しました。(別添資料参照)これは2010年12月31日に日本航空が強行したパイロット81名・客室乗務員84名あわせて165名の整理解雇に関し、日本航空乗員組合(JFU)および日本航空キャビンクルーユニオン(CCU)が、解雇に至る過程におけるILO条約87号、98号違反の事実をILO結社の自由委員会に申立てた事案に対する最初の勧告です。

 両組合はILOに対し、組合からの解雇回避提案を拒否した日本航空の姿勢や、争議権投票に対する介入行為、また解雇者の人選が結果的に組合役員を多く含むこと、そのことが組合攻撃にもつながっている点を条約違反として主張してきました。

これに対し勧告では「労働組合との協議を尽す」ことに重点をおいて、日本政府がこれを保証するよう求めています。また、そのためには労働組合、労働者の代表が継続的に役割を果たせることが保証されるべきという事についても、ILO結社の自由委員会から出された「決定・原則ダイジェスト第5版」833項を引用し結論付けています。

 更に勧告は、係争中の2つの裁判、@解雇撤回裁判、A都労委命令取り消しを求めて日本航空が提訴した裁判(都労委は支援機構が行った両労組の整理解雇反対要求に関するスト権投票への介入行為を不当労働行為と認定)について、日本政府に報告を求めています。

 解雇撤回裁判については、3月に東京地裁で解雇を容認する不当判決が出されていますが、勧告が指摘する組合との充分な協議、組合役員の解雇という点につき、両判決とも正面から捉えようとしていません。間もなく控訴審が開始されますが、私たちは司法に対しても今回のILO勧告を尊重した判断を行うよう強く求めます。

ILOはこの問題の重要性を認識し、再建計画において労働者に与える負の影響を最小限にする為の労使協議を行うよう、日本政府に対し強く求めたものです。またILOは、勧告が履行されるまで監視し続けます。

 私たちは、政府および日本航空に対し、今回のILO勧告を真摯に受け止め、事態解決へむけた労使協議を速やかに開始し、解雇撤回・全面自主解決をはかるよう強く求めます。

2012年6月28日

日本航空乗員組合

日本航空キャビンクルーユニオン