3.29JAL不当解雇撤回乗員裁判 不当判決 日航乗員組合声明 PDF


不当な整理解雇を撤回させるため、引き続き裁判闘争を含めた取組みを継続する。


【2012年4月12日 日本航空乗員組合声明】


 日本航空乗員組合は、2010年12月31日に行われた不当解雇を撤回させるべく、原告団と共に裁判闘争を含むあらゆる取り組みを行ってきましたが、2012年3月29日東京地裁は原告の請求を棄却する不当判決を言いわたしました。

 日本航空経営は、公的資金が投入され更生会社である状況下では、事業規模に合わせた生産体制にしなければならず、事前調整型の企業再建スキームにおいて「整理解雇の4要件」はなじまないと主張し、不当解雇を行いました。しかし、更生会社であっても「整理解雇の4要件」が厳格に運用されなければならないことを乗員組合は当時から団体交渉で訴え続けていました。

 判決では、今回の解雇においても「整理解雇の4要件」は当然に適用されることを認めましたが、以下のように各要件の検討にあたっては、組合主張を一顧だにせず、会社主張のみを鵜呑みにしたようなものでした。

【人員削減の必要性】 

整理解雇前の2010年11月までの営業利益が更生計画を800億円以上も上回っていた事に全く触れず、事業規模縮減が盛り込まれている更生計画の要請として人員を削減する必要性があった、と安易に整理解雇の必要性を認める。

【解雇回避努力】

乗員組合から提案した賃金シェアをも含むワークシェアをあくまで一時的な措置であり問題を先送りする性質のものであると切り捨てた一方で、2010年中に行われた特別早期退職のみならず、破たん以前の2008年10月に行われた賃金減額までも解雇回避努力と認める。

【解雇対象者の選定の合理性】

病気欠勤・休職等による基準によって整理解雇を実施した場合、身体検査基準不適合の自己申告制度が正常に機能せず、航空の安全への脅威となるとの原告主張を全く認めず、年齢基準も含めた会社の人選基準を無条件に合理的であると認める。

【解雇手続きの相当性等】

団体交渉について、組合から整理解雇の必要性などを具体的データをもって説明するよう求めたのに対して、会社は何も示さないまま主張を繰り返すだけであったにもかかわらず、その回数をもって手続きの相当性を認める。

 今回の判決は、更生会社といえども「整理解雇の4要件」の適用を認めながらも、結局は更生会社であるという理由でいずれの要件も合理性がある、といった極めて不当なものでした。更には、法廷において稲盛会長が「会社の収益状況からいけば、誰が考えても雇用を続けることは不可能ではなかった」と証言したように、整理解雇をする必要性が全くなかったにもかかわらず、判決の中ではこの稲盛会長証言にも全く触れられていません。

今回の不当判決は航空の安全を脅かすと同時に、労働者が長年かかって築きあげてきた「整理解雇の4要件」を骨抜きにするといった経営者にとって都合のいいものと言わざるを得ず、日本中の労働者の雇用をより一層不安定にするものです。

日本航空乗員組合は、不当解雇問題を早期に解決させ、利益優先安全軽視の日本航空経営姿勢の是正を目指すため、今後もあらゆる取り組みを行うとともに、東京高裁でこの不当判決の誤りを是正させる取り組みを行います。

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