日本航空被解雇者の早期職場復帰と安全運航の確保を求める要請


日本航空被解雇者の早期職場復帰と安全運航の確保を求める要請

 4月20日付けで既に貴職に要請させていただきましたが、4月11日に日本航空のパイロット71名と客室乗務員71名の142名が、東京地裁の不当判決の取り消しを求めて控訴手続きを行い、その後高等裁判所で審査された結果、それぞれの係属部も決定されました。今後、二つの係争事件は高等裁判所において審理が進められることになります。

 この間、貴職もご承知のとおり、4月9日に日本航空が発表した客室乗務員の新規採用問題について、4月11日の衆議院国土交通委員会で取り上げられました。当委員会の段階において、日本航空が発表した採用者数は新卒200名でした。しかし、その後5月21日に開催された労働組合との協議会で、更に新たな採用計画が明らかになりました。その内容は、日本人の既卒者250名を採用するという計画で、既に採用が開始されており、7月入社で9月以降順次乗務することになっています。加えて、外国人も260名を採用し、日本人より若干遅れて順次乗務する計画となっており、総数で510名の採用者数にのぼります。今回明らかになった2012年度内入社と既に発表されていた2013年度入社の新卒者を含めると、710名もの大量の採用計画となっています。2011年度(2011年4月〜2012年3月末)中に574名の客室乗務員が退職しており、現在も歯止めがかからないため、退職手続きの延期を依頼するという異常な事態となっています。こうした状況から、上記採用計画以外にも、退職者の推移を見ながら追加的補充もある、との考えも示されています。

 2010年12月31日に客室乗務員84名の整理解雇が強行されてから1年5カ月を経て、710名もの客室乗務員の採用が必要となる人員計画は、更生計画の人員削減数が適切でなかったことの証明であり、整理解雇がいかに不当であったかを露呈するものです。また、原告らが復職する場合、訓練は定期救難訓練(1日)、座学(1日)、編成外乗務1回のみで即戦力として乗務可能となりますが、新人訓練の期間は2ケ月余(外国人は日本語教育があり日本人より訓練期間がさらに長い)を要します。加えて710名の訓練費用(訓練期間中の賃金、交通費、教材費、訓練所教官に関わる費用等)もかかります。

貴職は4月11日の国土交通委員会の質疑の中で、「解雇の問題については、先ほど来申し上げておりますように、やはり両者において円満に、とにかく会社において解決を図っていただきたいという立場で見守っていきたいし、指導もしていきたい、こう思っております。」と答弁されています。同委員会の貴職のご答弁を踏まえ、事件の解決に向け日本航空に協議の要請を行いましたが、応じる姿勢が全く示されず現在に至っています。

大量の客室乗務員の採用が行われることから明らかなように、整理解雇実施後の人員不足の状況は深刻であり、整理解雇やその後の自主退職で流出したベテラン乗務員を大量の新人採用で補うことによる安全運航への危惧も指摘される状況となっています。高裁での審理を待つことなく、早期に経験ある被解雇者を優先的に職場に戻し、安全運航の確保が図られるよう、貴職が指導力を発揮されることを再度、強く要請致します。